2011年11月21日月曜日

デジアナの時代を歩んで

デザインの仕事、というか、作業工程はここ十数年で革命に近いくらい様変わりした。
アナログからデジタルへ。
早い所では1995年にはすでにデータ制作&入稿していた。
自分が独立した1994年はまだアナログだった。
特に出版はデータ入稿などのシステムが遅れ、2000年代初頭くらいにやっと始まった。(自分の周り比)

で、前回記述の「修学旅行ガイド」、これはアナログ入稿でした。

私はこの頃、本当に「デザインだけ」を請け負っていたので、版下や組版などはしていない。全てレイアウト&指定で次の行程にまわす。

アナログでよかった~なところは、その版下や組版でとられる時間や手間がなかったこと。
この本でいうと、これは子ども向けで「総ルビ」の指示がでていました。
レイアウト用紙というのは本文などの多い文章のところは鉛筆でその量というか幅というかその大きさと流れ(縦組か横組か)の図しかなく、内容をいちいち表していないので指定紙に「総ルビ」とふっておけば写植オペレーターが全部の漢字にルビ(=ふりがな)をふってくださった。

今はデジタルで流し込み(ライターなどの文章をレイアウト誌面に入れ込む事)をし、ただ流せばいいだけでなく、このようなルビも私達デザイナー側で行わなくてはならない。
他、組版てのはいろいろ流したママではいけない気遣いがあります。ここでは省きます。長くなるので。そしてだんだん愚痴になっていくので。(すでになってる)












そうはいってもデジタルでよかった事、もあります。
画像のできあがった誌面は私のレイアウトを元に写植版下の方が仕上げてくださったものですが、「ガイド」のところの文字詰めというか並びが変。
これはもっと「ガイド」と読めるようにスペーシングやツメをして(コピーした文字を糊で貼って)レイアウト渡してますがその微妙な感じが他人には伝わらなかったようです。

そういう意味では最終に近い作業まで自分が関わるのはいい、とも言えます。

しかし、一番の問題は、アナログ時代とデジタル時代ではデザインの価格が変わらない、か、ソレ以下になってしまったこと。

ハードやソフトに予算がかかり、時間や手間は倍以上。で上記のような事になってしまっては転職者退職者がでるのは仕方がない。

ということで私の仕事はだんだんそれだけでは食っていけないということに。
ということで結局よくある三流(だって一流の人はこうではないから)デザイナーの愚痴になっちゃった。




そして上記「ガイド」、思い出しつつ自分でデジタル(イラレCS3)でやってみて「ガイド」の文字ってまっすぐでよかったのかも。へんに並べるからいかんのか。
でも誌面よりはマシかな。。。
なんか「判子」みたいにしたかったんだね。。。きっと。